木下博道氏が発明した「回転機構」特許2007-512528です。
かなり古い情報ですが、出願された特許が登録査定になっていたためこれを書こうと思いました。
装置の構造は至ってシンプルで、ローターに等間隔にならべられた磁石があり、それに対向するようにステーター側にもコイルが同じく等間隔に並べられた構造です。
動作原理について特許説明文には下記のような文面がありました。
上述した回転機構によれば、固定側部材(1)の同一円周上に均等ピッチで配置された複数のコイル(3)と、回転側部材(2)の当該コイル(3)と対向した 複数の第1の永久磁石(4)とで構成されているので、回転体(2)を、先ず回転のきっかけとして所定の手段で回転させれば、コイル(3)にはフレミングの
左手の法則により誘導電流が発生する。そして、コイル(3)に発生した誘導電流は第1の永久磁石(4)を初期に回転させられたと同方向に回転させるように 作用する。即ち、例えばモータにより、一旦回転体(2)を回転させてしまえば、後は、コイル(3)に誘導電気が発生し、いわゆる「アラゴの円盤」の原理を 利用して、回転体の回転を促進する様に作用するので、回転効率が極めて良好となる。
この解釈は変です。
磁石が置かれた回転体が回り、それによって固定子のコイルに誘導電流が流れるのであれば発電作用であり、回転体はブレーキ作用を受けるはずです。
つまりバックトルク。
どうなっているのでしょうか??
ただ、磁気軸受けのような機構もあるようなので、機械損の少ない回転機構になるのかな?という感じです。
「発明の効果」のところにも次のような説明がありましたので。
以上の構成及びその作用を全て組み合わせることにより、回転側部材(2)の回転時のフリクションはゼロに近づき、回転効率の極めて高い回転機構が得られる。
おそらくこのあたりに特許取得が可能になった理由があるのでしょう。