このマグネットモーターに似たものが『天才スピヴェット』という映画に出てきます。
監督がこの動画を参考にしたのかどうかは定かではありませんが。
現実的にはマグネットモーターは絶望的に無理だと思います。
では、このモーターの仕組みはどうなっているのか?
タネを分からないようにするのが手品です。
世界的マジシャンCyrilのマジックを見て、どうゆう仕組みなのか?と聞かれてそれを解いたところでほとんど意味がないのと同じです。
少なくとも科学的には無意味な行為です。
このマグネットモーターのトリック分かりますか?
これはおそらく左手の人差し指に非常に小さい電磁石をつけているのでしょう。
手袋はそれを隠すためのものです。
フリーエネルギー装置らしいですが何かがおかしい。
これは永久磁石式フリエネだと思うのですが、磁石モータから出た機械出力で発電機を回して電気を取り出すというコンセプトなのでしょう。
負荷をざっと見たところ大きなハロゲンランプが数個に扇風機、さらにアイロンなどの電熱器があるため総消費電力を仮に1000Wだとすると、回転数が目視で1000rpmくらいだとして角速度104,67rad/sだからトルクは9.56N・m必要です。
つまり104,67x9.56=1000Wです。
トルクが9.56N・m必要だと言われてもピンと来ないと思うのでもう少し具体的に説明します。
この動画の0:22から発電機のロータ直径が約150mmくらいだとしてその半分が75mm、これがアームの長さとしてその先端に127.5Nの力を加えたものが9.56N・mというトルクの大きさです。
つまり単純に考えると、シャフトに対して垂直に7.5cmの棒をつけてその先端に13kgの重りをつけた状態が、13x9.806=127.5Nの力が棒にかかってシャフトに9.56N・mのトルクが働くということです。
この動画の0:10をご覧ください。
カップリングがなんとバネになってます。
このバネに13kgの重りをつけたらどのように捻れるのか簡単に想像がつくと思います。
つまり動力伝達が難しい。
この発電機と称しているものは始動用コンデンサを外した単相誘導モータではないでしょうか?
だから手動で回転方向を定めることが出来る。
このあたりは想像なので断定は出来ませんが。
ではどこに電源があるのか?
マジックのタネは何処にでも仕掛けられるはずです。
退官されたトルコの元警察官が退職金を使って作った永久磁石だけで動くモータだそうです。
こちらにその詳しい構造図が載ってます。
真疑は正直わからない。
ただ、外枠のステータを取り外してもなぜか中のロータが見えないのが疑惑を彷彿させ残念である。ロータは上図のようにかなりの直径をもった構造物。
つまりこのスペースなら十分、バッテリーとモータを隠すことが出来るはず。
当方にはその目的を果たすためにこのようなコンセプトの設計にしたのでは?と疑ってしまう。